Rainy days-4-
「ああレイか?今は執務室にいるんだろう?息抜きに出てこないか?」
かけた相手はリアではなく皇太子のレイだった。
「何かあったんですか、父上?」
こんな時のレイのカンは当たる。
それがいいものか悪いものかは別として。
「ああ、面白いものがあるよ。捕獲大作戦を決行するんだ。お前も手伝え!
どうせずっと雨でお前も外に出ていないだろう?」
こういう時は有無を言わさず強制参加である。
レイは「はい、わかりました」と言うしかなかった。
もし断ったらどんな仕返しがくるかわかったものじゃないことを理解しているからである。
「で、準備するものは何かありますか?」
レイはもう臨機応変に対応するしかないと考えていた。
「そうだな~。キム内官にでも言って梯子を用意してもらえ。それを持って来いよ。
リアにも言って大きめのバスタオルとクッションのようなものがあればいいのだけれど・・・。
まあ寝室から布団を取って来いよ。双子たちにでも運んでもらえ。」
この時、レイは一体父親が何をするのか皆目検討がつかなかった。
「父上、一体何をなさるんですか?そのようなものを準備して・・・。」
シンは息子が困惑している姿が手に取るように思い浮かび、ニンマリと微笑んだ。
「捕獲大作戦だよ。チェギョンという名の俺の妻をね・・・。」
これでやっとレイには理解できた。
母親が何かやったのだろうということを・・・。
でも一体何をしたのか?
レイは首をひねるばかりだった。
レイはそのまま電話を切り、父親の指示通りに兄弟たちに連絡を取り、シンのいる場所へ向かった。
シンのいる場所は携帯のGPSを使って調べ上げていた。
レイは場所へ向かうまで、準備が整うまでリアから詳細を聞き出していた。
――本当にご迷惑な夫婦だ・・・――
最近、レイはとある誓いをよく立てるようになった。
『両親のようにならないようにしよう』
心の中で立てるだけだが・・・。
シンやチェギョンがいる場所は子供たち全員誰も知らない、訪れたことがない場所だった。
もしかしたら晴れた日には傍を通ってもわからないのかもしれない。
雨に塗られ、幻想的な雰囲気を持ち合わせていたのだった。
――ああ、母ならば好きそうだな・・・――
と子供たちが思ったのは言うまでもない。
「父上、来ました。どこですか?」
レイが大声で呼びかける。
とすると、『ここだー』とシンの声ともう一つ別の声が聞こえた。
『ここよ、レイちゃん』といまだに20歳を過ぎた息子をちゃん呼びをするチェギョンの声だった。
レイは呆れた顔をしているが、リアは母が何をしでかしたのかワクワク気味。
もちろん双子もリアにならえであった。
「重たかっただろう?すまなかったな。」
シンは子供たちを目の前にニンマリ笑った。
「父上、母上はどこですか?」
リアたちはいったいどこにいるのかあたりを見回したがどこにも見当たらなかった。
父のシンがいるということはどこか近くにいるはずなのだが・・・。
「パパ、ママはどこなの?見つかったんでしょ?」
いるはずの母がいないことにリアは心配になり、いても立ってもいられず父親に聞いた。
シンは娘のそんな表情にも同情することなく、にこりと笑い、人差し指を空に向かって指差した。
レイ、リア、ネイ、テイはその指指す方向を見上げた。
そして視界に入ったものを皆驚き、見つめた。
「「ママ、どうしてそこにいるの?」」
と双子たち。
「ママ、どうやって上がったの?」
とリア。
「母上、何故?」
とレイ。
その反応にシンはホクホク微笑んだ。
続く・・・。
かけた相手はリアではなく皇太子のレイだった。
「何かあったんですか、父上?」
こんな時のレイのカンは当たる。
それがいいものか悪いものかは別として。
「ああ、面白いものがあるよ。捕獲大作戦を決行するんだ。お前も手伝え!
どうせずっと雨でお前も外に出ていないだろう?」
こういう時は有無を言わさず強制参加である。
レイは「はい、わかりました」と言うしかなかった。
もし断ったらどんな仕返しがくるかわかったものじゃないことを理解しているからである。
「で、準備するものは何かありますか?」
レイはもう臨機応変に対応するしかないと考えていた。
「そうだな~。キム内官にでも言って梯子を用意してもらえ。それを持って来いよ。
リアにも言って大きめのバスタオルとクッションのようなものがあればいいのだけれど・・・。
まあ寝室から布団を取って来いよ。双子たちにでも運んでもらえ。」
この時、レイは一体父親が何をするのか皆目検討がつかなかった。
「父上、一体何をなさるんですか?そのようなものを準備して・・・。」
シンは息子が困惑している姿が手に取るように思い浮かび、ニンマリと微笑んだ。
「捕獲大作戦だよ。チェギョンという名の俺の妻をね・・・。」
これでやっとレイには理解できた。
母親が何かやったのだろうということを・・・。
でも一体何をしたのか?
レイは首をひねるばかりだった。
レイはそのまま電話を切り、父親の指示通りに兄弟たちに連絡を取り、シンのいる場所へ向かった。
シンのいる場所は携帯のGPSを使って調べ上げていた。
レイは場所へ向かうまで、準備が整うまでリアから詳細を聞き出していた。
――本当にご迷惑な夫婦だ・・・――
最近、レイはとある誓いをよく立てるようになった。
『両親のようにならないようにしよう』
心の中で立てるだけだが・・・。
シンやチェギョンがいる場所は子供たち全員誰も知らない、訪れたことがない場所だった。
もしかしたら晴れた日には傍を通ってもわからないのかもしれない。
雨に塗られ、幻想的な雰囲気を持ち合わせていたのだった。
――ああ、母ならば好きそうだな・・・――
と子供たちが思ったのは言うまでもない。
「父上、来ました。どこですか?」
レイが大声で呼びかける。
とすると、『ここだー』とシンの声ともう一つ別の声が聞こえた。
『ここよ、レイちゃん』といまだに20歳を過ぎた息子をちゃん呼びをするチェギョンの声だった。
レイは呆れた顔をしているが、リアは母が何をしでかしたのかワクワク気味。
もちろん双子もリアにならえであった。
「重たかっただろう?すまなかったな。」
シンは子供たちを目の前にニンマリ笑った。
「父上、母上はどこですか?」
リアたちはいったいどこにいるのかあたりを見回したがどこにも見当たらなかった。
父のシンがいるということはどこか近くにいるはずなのだが・・・。
「パパ、ママはどこなの?見つかったんでしょ?」
いるはずの母がいないことにリアは心配になり、いても立ってもいられず父親に聞いた。
シンは娘のそんな表情にも同情することなく、にこりと笑い、人差し指を空に向かって指差した。
レイ、リア、ネイ、テイはその指指す方向を見上げた。
そして視界に入ったものを皆驚き、見つめた。
「「ママ、どうしてそこにいるの?」」
と双子たち。
「ママ、どうやって上がったの?」
とリア。
「母上、何故?」
とレイ。
その反応にシンはホクホク微笑んだ。
続く・・・。