宮 勝手小説
この部屋が快適なのはわかってる。 嫌だと言ってもベッドに寝っ転がってしまえば気持ちよく寝てしまう。 それも朝までぐっすりと、非常に快適に。 でも朝起き上がると一気にテンションが下がってしまうのはなぜ???? 知りたくない感情が、知らなくても済…
車に乗り込むとシンはすぐさまテレビのモニターに電源を入れ、そこにはコン内官の姿が映し出されていた。 そして淡々と本日の予定を彼は自分の主である皇太子に告げていく。 「チェギョン様、本日はもう遅い時間帯なので明日の朝、皇后様がお会いしたいとの…
「でも、確か皇室って婚期早いよね?チェギョンて候補なのかな…。」 二人で仲良く玄関先に歩いていく姿を教室の窓越しにに見つめながら三人はシンの隣りにチェギョン以外の女性と並び歩く姿など全く想像がつかなかった。 長老の孫娘で他の王族の娘たちでさえ…
「チェッギョ~ン!終わったぁ?一緒に帰ろう!」 シン課題を見てもらい、それは丁度終わった頃のことだった。 扉をドバーッと開け放ち、声を掛けてきたのは親友のスニョン。 「あ、殿下、迎えに来たでござるか?」 チェギョンの横に座るシンに気づいたヒス…
「あぁ~なんなのよ。あたしに何か恨みがあるっていうの、この問題?」 教室にただ一人、課題の数学問題に取りかかる女子生徒。 両手で頭を抱え、早小一時間は同じ問題に挑んでいるが、全く進んではいない。 数学だけは何故か受け付けない、シン・チェギョン…
「リア、夏休みの宿題のリスト、今すぐ出しなさい!」 学校から帰ってきてそうそう、自分の部屋の前で仁王立ちしていた母にお説教バリに言われてしまった。 去年のことをきちんと覚えていらっしゃったのね・・・とすぐさま思い立った。 自分の部屋に入るには…
「シン君、シン君。こんなところで寝ちゃダメよ。」 この日、夜、一泊二日の単身地方公務からチェギョンはやっと自分の宮へ帰路に着いたところだった。 車寄せから歩いて数分するとシンが壁に寄りかかり、目をつぶってウトウトと眠っていた。 腕を胸の下で組…
珍しく足早にシンは廊下を、東宮殿へと続く廊下を走っていた。 妻であるチェギョンに「予定時刻だから」と伝えていたが、予定の時間には帰れなかった。 予定の時刻をもうすでに2時間オーバーしていた。 「夕食時間に間に合うね。食べずに待ってるね」とかわ…
勝手コラボ。 見たくない人はスルーしてくださいね。 それかカムバックプリーズ!! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 目の前のシン君、いたく不機嫌。 目の中に入れてもいいくらいのかわいいかわいいリアが現在、とあるアイドルグ…
実は“クリスマス”というものを体験してみたかった。 しかし、チャンスは早々に巡ってくるものではなかった。 欧米の皇室は平然とパーティーそするのにこの国の皇室は暗黙の慣例なのかモミの木一つ飾ることはなかった。 毎年24,25日は年末も近いのか、や…
こんばんは。 お久しぶりです。 ズブな管理人でごめんなさい――――→? なんで、僕が言わなくちゃならない?????? (レイ、いいじゃん。あんた、長男なんだから←by 葵香) あ=、ムカツク!! ということですが、進行を勝手にさせられているので、このま…
人は一人では生きられない。 誰かが言っていた言葉だ。 そう、一人では生きられない。 そう、もう一人では…。 もし、チェギョンに出会わなければ、俺は今も孤独の世界にいたのだろうか? 今もあの奈落の底、奥深くに・・・。 チェギョンが明るい光を僕に照ら…
僕は何事もなかったかのようにその部屋に戻った。 「僕はあなた方がどういった理由で別れたのか知りません。 でも、僕はあなた方のもとで生まれてきたことをとても感謝しています。 ありがとうございます。」 僕が言いたかったことはそれだった。 「恨んだり…
幼いときからずっと母一人子一人だった。 「どうして僕にはパパがいないの?」 いつか幼心に聞いた言葉。 母はそんな時とても悲しそうな目をしていた。 自分の目の高さまでしゃがみこみ、抱きしめて「ごめんね・・・。」 一言そうつぶやいた。 「あなたのパ…
―――人生とは何なのだろう…――― 物心がつき、5歳のときに皇孫となって以来、漠然として心の中にあった疑問。 天女に出会うまでは…。 周囲の大人たちは手のひらを変えたように自分に傅いてきた。 大の大人たちが…。 ≪皇孫はユルだっただろう…≫ そう叫びたくて…
よく親は子供に対してこういう。 『そんなくだらないことでケンカしないの!!』 こんな風に怒るのはよくあることだろう。 くだらない、そんな陳腐なことで・・・うんぬんかんぬん…。 子供にとってみれば、親からしたらくだらないことかもしれないがかなり重…
「ママ、パパは~?」 起きてきてそうそう子供たちはいつもダイニングテープにいるはずの父親の姿がないことに疑問に思う。 テーブルの上にはもう朝食が人数分並べられてるが、やはり父親の分がない。 子供たちは摩訶不思議そうに首をかしげ、母親にどうして…
空を見上げれば、曇りがかっている。 今日は七夕の日だ。 皇帝であるシンは早々と職務を終え、我が家へと帰ってきた。 そしていつものように子供たちに囲まれ、今日は笹の葉の下であれやこれやと子供たちの面倒を見ている。 「パパ、高い所にこれを吊して。…
6月某日。 チェギョンは自分の部屋から外を見ていた。 ただただぼけーっと。 シンはその様子を不思議に見ていた。 シンが入ってきたことも気が付きはしないで、ただただ外を眺めている。 「何を見てるんだ?」 シンはその横に座るとチェギョンが見ている景…
夕方になり、シンもチェギョンの実家へ向かった。 チェギョンは公務を終え、子供たちと共にそそくさと実家へ里帰りしていた。 その際も結婚した当初の時の初めての里帰りのように記者たちが右往左往していた。 その中を通り抜け、実家のインターフォン前に立…
シンは執務室に戻ると目の前の書類を見ることなく、椅子の背もたれに身体を預けたまま目をつぶった。 本当に覚えていないのが正直なところ。 ――よくその他何事もなく帰りついたな…―― それも不思議だった。 チェギョンはシンの心をよそにいつもの通りに公務に…
朝、シャワーを浴び、服を着る。 ただそれだけのこと。 でも、そこにはいつもの姿はない。 もう少しで朝食の時間がやってくる。 どんなことがあろうと、けんかをしていようがしていまいが朝食はいつも皆で集まって食事をする。 それがいつの間にか暗黙の約束…
――げ?!こいつ怒ってる?―― シンは夕方公務を終え、戻ってきたばかりだった。 目の前には怒り顔のチェギョン。 それも相当怒っていることが目に見えた。 腕を組み、こちらを睨んでる。 ――俺、何かした????―― どれだけ考えても答えが出ない。 朝出かける…
子供たち3人が部屋の中をキャッキャ言いながら駆け回っている。 ――そろそろチェギョンの雷が落ちるぞ―― シンはただただ子供たちが遊んでいる姿にホクホクと微笑んだ。 「あんたたちー、いい加減にしなさい!何時だと思ってるのー!!!!」 時計を見れば夜…
――シン君がイライラしてる チェギョンはベッドの上にちょこんと座り、豆腐人形を相手にしながらシンをチラ見する。 珍しくかなりイライラしてるらしい。 きっと青筋か眉間にくっきりしわが寄ってるだろう。 ――さて、どうしようか? チェギョンは豆腐人形の頭…
Eternal・・・ これで最後です。 もうこれ以上書きません。 どうして二人は別れたのか、その理由も書きません。 *********************************** シンが亡くなった。 同い年の彼が亡くなった。 新聞で伝えられたニ…
シン君は基本的にキレイ好き。 部屋を見ても暗室を見てもいつもキレイだ。 たまに勝手に入り、本棚からお目当ての本を拝借し、返す。 なのに、ばれる。 そして、「元の位置にきちんと返せ!!」と小言を言われる。 それでも懲りずに借りるけれど…。 私の部屋…
目が覚めた。 昨夜はお互いに早くベッドに入り、そのまま寝てしまった。 どうも二人ともかなり疲れていたらしい。 自分の耳の後ろから彼の寝息が聞こえる。 彼は熟睡中だ。 確か彼の胸の中に抱きしめられて眠ったはずだった。 でも、いつの間にか体勢を変え…
彼女に会った。 二度と会うことはないと思っていた。 諦めていた。 でも、遠い異国の地で出会ってしまった。 まるで運命に逆らうように吸い寄せられていった。 「久しぶりだな…。元気そうで。」 言えるのはこれだけだった。 あっちも驚いたがこっちも驚いた…
「今日はいい天気だったわね~。」 公務を終え、車の中でそんなことを思う。 嫁いできて早20年。 生まれたときから嫁ぐまでの実家で過ごした年月よりも長く宮廷生活を送ってしまっていた。 長いような短いような…。 その間に子供を5人も産み、今も育てて…