宮 勝手小説
こんばんは。 こんな駄文のサイトにお越しいただきありがとうございます。 私、イ・メイと申します。 はじめましてですよね? 今まで私語りはなかったはずなので。 やっとしぶしぶ話す羽目になりました。 「あんた、出なさい!!じゃないと、宮崎駿作品見さ…
目が醒めた。 「お手洗いに行きたい…」 チェギョンの第一声はそれだった。 時計を見ればめざまし時計が鳴るまで1時間ほど早い。 行きたければ抜け出して早く行けばいい。 誰もがそう思うだろうが、問題はどうこの腕から抜け出すかだ。 しかも厄介な相手を起…
イ・リア。 国民から見れば内親王だが、宮廷内では別名「暴走姫」というあだ名で親しまれている。 とにかくハイハイが早いのだ。 どこでもかしこでもハイハイで行ってしまう。 しかもちょっと目を放した隙にだ。 そしてリアの悪い癖はその様子をどこかで見て…
彼に会った。 二度と会うことはないと思っていた。 そんな彼に会ってしまった。 こんな片田舎の路地裏で…。 どうして? なぜいるの? 私は驚いたまま彼を見つめていた。 彼も私に気づき一瞬驚いた顔をしたが、あの頃と同じような笑みを浮かべた。 「久しぶり…
「レイちゃ~ん、たっだいまー!!」 乙女のような母上。 今も昔も相変わらずのご様子。 父上はいまだ目に入れても痛くないほどの溺愛ぶり…。 というか、ストーカー。 うん、これが一番似合う。 そんなことは本人の前では言えないけど…。 言ったら半殺し?極…
【犬も歩けば棒に当たる】続編。 リクエストにお答えして、再度バカ話。 ************************************ レイの帰国パーティを終え、私たち夫婦は別荘へ行くためそれぞれ準備し、2時間後、宮を出発した。 レイ…
「一体あなたたち、お幾つですか?」 この声の主はレイお兄様。 略してお兄様。 怒られている人たちは、パパとママ。 韓国皇帝イ・シンと皇后シン・チェギョン。 神妙に怒られてます。 私は物陰からこっそりと見てるだけ。 ここは東宮殿。 パビリオンの椅子…
「ふざけんじゃない!」 と大声で叫べたらどれだけ楽だろう。 場所が場所なので叫ばしてはくれないが…。 「チェギョン、俺には?」 まるで置いて行かれた雛のようにこちらを伺い様子を見るわが夫、皇帝イ・シン。 私は内心ホクホク顔。 ―――ざまあ見ろ…だ――― …
シンは執務を終え、早々と東宮殿に戻っていた。 けれど、そこにはいつも明るく迎えてくれる妻、シン・チェギョンの姿はなかった。 ―――あいつ…、確か今日は公務でまだ帰っていないのか…――― そう言えばそうだったと思いだし、ベッドに腰掛け、普段あまり見ない…
3月14日。 もう少しで昼になろうかという時間にシンたち夫婦と子供たち、そしてヒョン殿下とミン妃、太皇太后様が集まった。 子供たちは小さなランチボックスを抱え、先頭を切って歩き出す。 目的地は宮廷内の庭のどこか。 その場所は子供たちがどこにす…
3月14日。 今日はホワイトデー当日。 シンとチェギョンは仲良くミニキッチンでサンドイッチを作っていた。 「シン君、卵溶いて~。」 チェギョンはそう言いながら、小さなキッチンで右往左往している。 その頃やっと起きだしたのか、レイとメイが仲良く起…
White day 三部作。 「それぞれの悩み」→「Fun time!!」→「家族がいる幸せ」に続きます。 明日は出かけてしまうので、お早めに公開します。 ***************************************************************************** 3月14日。 いわずと知れたホ…
「キレイな満月…」 眠れそうにもないこんな夜は窓から外の景色を眺めるに限る・ 深夜1時半。 全く眠気は襲ってこない。 アルフレッドを窓辺に置き、肘をつきながら眺める風景。 哀愁が自分の中を支配する。 こんな夜はどうしてもあの夜を思い出してしまう。…
ある日の夕方、シンは書類を書き上げ、ゆっくりと椅子の背もたれにもたれかかっていた。 どこからかどたばたと走ってくる音が聞こえる。 チェギョンか・・・。 のんびりとそう思い、顔はニンマリとしている。 ほんの1時間前までチェ尚宮よりの教育を受け、…
パビリオンの外のベンチで待つ。 こうやってあの頃も待っていたなと思いだす。 今日はチェ尚宮お姉さんのお勉強会も早々と終わり、こうして待っている。 今か今かと耳をダンボにして、足音が聞こえないかと待っている。 とっても貴重な時間だ。 あの頃はこう…
シャワーを浴び、出てくると妻はもう惰眠を貪っていた。 パビリオンに置かれた一台のグランドピアノ。 先日、無理矢理別所に置いてあるピアノまで弾きに行かされた俺。 そんなことは二度とごめんだということで、この広い空間に持ってきたのだった。 持って…
ほら、やっぱりやってきた。 お邪魔虫一匹。 センサーでもついているのかと時々思う。 すっごいシン君と私がいいタイミングの時に。 シン君の手が胸のふくらみを這い、私の鎖骨の辺りにキスをする寸前に、バーンッと扉は開いた。 いい気持ちでいたのに、二人…
一台の車が音をたて、こっちにやってくる。 もう一人の主人公御到着。 おそらく彼は怒り狂っているの違いない。 まあそんなことは予想圏内。 重々承知の上。 ほらやってきた。 「チェギョン。リア。どういうことだ?!」 今にも地響きが来そうな怒鳴り声。 …
身から出た錆。 後悔先に立たず。 It is no use crying over spilt milk. どれだけ言葉を並べてもあの時の自分を呪わずにいられない。 俺はチェギョンの作ったケーキを食べたことがない。 それは紛れもない事実。 彼女がマカオから戻ってきてしばらくして俺…
2月14日。 世に言うバレンタインデー。 リアの泣き声に起こされた俺たち夫妻。 リアは本当なら今日生まれる予定だった。 生まれてからもう10日。されど10日。 少しずつ少しずつ毎日成長していく幼い天使。 その声に飛び起きて向かう妻は俺に一言言っ…
――――愛してる―――― この言葉の意味は何だったのか。 俺は今でも知らない。 このときの心情をあいつに聞いてもきっと「忘れちゃった」とはぶらかされるだろう。 マカオと韓国で離れ離れになっていたころ、不意にチェギョンからメールで送られてきた言葉。 ただ…
目の前の赤ん坊を見る。 ベビーベッドの上で手足をばたつかせ、何かを訴えている。 そしてやっと俺の存在に気がついたのか、じっと目線をこちらへ向ける。 思わず俺も同じようにじっと見つめる。 するとどうだろう。 赤ん坊の方がニコっと先に笑った。 俺も…
8話の挿話。 こんなんだったかなと思って書いてみました。 ******************************** 「シン君、シン君シン君シン君シン君シン君、しんく~ん」 帰ってきた早々名前を呼ばれるシン。 「・・・ウルサ~イ!かえって…
若干R指定の用語が含まれます。 それでもOKと言う方はそのままお読みください。 ******************************** こんばんは。 昨日なにか書くと管理人が言ってましたが、何も書きませんでした。 で、しょうがないので…
夕方、王立小学校から帰ってきた。 僕?僕は誰かって? えっへん!!僕はイ・レイ。 韓国皇室の皇太子さ。一応ね、一応。 僕の父上が現皇帝陛下なんだけど、後を継いでもいいし、継がなくてもいいなんて言ってるんだ。 下に妹が二人いるんだけど、彼女たちで…
「コン内官、コン内官はいるか?」 これは珍しいことでございます。 皇帝陛下様が声を荒げて私を呼んでいます。 どうしたというのでしょう。 今日はご家族皆様でゆっくりお休みになっているはずです。 「どうなさいましたか?陛下。」 姿を現すと、ほっとし…
シンは珍しく椅子に座って優雅に本を読んでいた。 つかの間の休憩タイムだ。 そんなところへひょっこりと彼の奥方であるチェギョンが姿を現した。 「ねぇシン君、シン君てピアノ弾ける?」 妻の爆弾発言には慣れているが、聞かずにはいられない。 「何だ急に…
「ねえシン君、なんで私がこーんなヒールの高い靴を履いていると思う?」 とある日の夕方、チェギョンに唐突に聞かれたシン。 イタズラ心が働いたのか、二ヒッと笑って答えた。 「そのほうがキレイに見えるからだろう?」 何の変哲もない答え。 「情緒もカケ…
なぁチェギョン、きみがいないんだ どこを探してもどこに行っても・・・ なぁチェギョン、こんな夜はタバコを吸っても、酒を飲んでも はれないんだ なぁチェギョン、お前に会う前の俺はどうしてたんだろうな なぁチェギョン、きみがいない なぁチェギョン、…
遅くなった。 渡り廊下を歩き、そう思っていると、風に誘われて、歌が流れてきた。 ああ、またあの歌だ・・・ チェギョンが唯一まともに歌える歌。 ずっと、レイのときから子守唄として歌っている歌。 リアが生まれてからまた歌いだした歌。 ドアを開けて、…