Fun time!!
3月14日。
今日はホワイトデー当日。
シンとチェギョンは仲良くミニキッチンでサンドイッチを作っていた。
「シン君、卵溶いて~。」
チェギョンはそう言いながら、小さなキッチンで右往左往している。
その頃やっと起きだしたのか、レイとメイが仲良く起きてきた。
「パパ、ママ、何してるの?」
開口一番両親が狭い場所で何をしているのか興味津々のご様子。
リアはもちろんチェ尚宮に任せている。
「サンドイッチを作ってるの。レイもメイも手伝う?」
シンもチェギョンも宮の仕来りに拘るのではなく、子供たちには自由に何でも興味があるものは何でもさせてやろうという教育方針を持っていた。
こうやって料理を作るのもその一つだった。
どこにいてもどんなことになっても最低限は自分で出来るように。
「する~!」
「メイもする~!」
頭はとてもいいが、やはり素は子供。
「ん~、ちょっとここでは4人がするには狭すぎるから、そっちのテーブルでしようか?」
チェギョンはそう提案し、皆うんと頷いた。
チェギョンだけがキッチンに残り、シンと子供たちはテーブルへ移動した。
パンの耳はもう取ってあったので、きゅうりを切った、ハムをのせたり、自分の好きなように具を入れていった。
チェギョンはスクランブルエッグを作るとそれをテーブルまで持っていき、子供たちが作る様子をシンと共に楽しく微笑みながら見ていた。
そこへミン妃が到着した。
「あらあらかわいく作っているわね~。」
孫の様子をとても愛しく見つめた。
シンも母は笑っているほうがいいと常々思っていた。
それが今は当たり前にすぐ傍にある。
「おばあちゃま、これメイが作ったのー。」
メイはつかさず祖母を見て作ったサンドイッチを指差した。
「お上手に出来てるわねー。」
ミンはそう言ってメイの頭を撫でた。
「おばあちゃま、見てみて。パパと一緒に作ったのー。」
レイもすぐさま自慢をする。
「パパと作ったの?パパの手つきはお上手?」
ミンがシンは料理が出来ることは知っていた。
ボーイスカウトに入れたくらいだから、そのくらいは出来るだろうことはわかっていた。
でも、自分の目の前でその腕前を披露したことなど一度もなかった。
「うん。お上手。」
子供はとても素直だ。
ミンは今自分が息子、シンに出来なかったことを孫にさせてもらっているような感覚があった。
そしてそのことをシンもチェギョンも「やめろ」とは一切言わなかった。
シン自身、もし運命があの時逆転しなかったなら、こんな風に母はきっとしていたのだろうと思った。
運命が逆転したからチェギョンと結婚でき、これほどの幸せを得たのだが。
母のそんな様子を見ながらレイやメイを自分と置き換え、母にふれているような気がした。
「お母さんも作ったらどうですか?」
シンは母に勧めた。
「おばあちゃまも手伝って。いっぱい作るんだから~。」
メイはとても明るく祖母に声をかけた。
レイはひょこっと椅子から降りると、祖母の傍まで行き、手をつかみ、自分とメイの間に祖母を座らせた。
「パパとママはキッチンでもうちょっと卵作ってきて。
それともうちょっと野菜が欲しいから取ってきて。」
レイは父と母にほぼ命令という名の注文をした。
「ハイハイ」と二人は返事をし、キッチンへと戻っていった。
ちょうどその頃、赤ん坊のリアがお腹をすかせ、泣き始めた。
チェギョンはキッチンのことをシンに任せ、リアの元へ行った。
シンはキッチンで卵を溶き、スクランブルエッグを作る。
チェギョンはリアをキッチンのすぐ傍まで抱いてきて、椅子に座り、夫の様子を見ながらリアに乳をあげた。
子供たちは子供たちでミンにあれこれと教わりながら、楽しそうに作っている。
笑い声と包丁の音と料理を作っている音。
そんな楽しいほほえましい光景が今そこには広がっていた。
―――まるで奇跡――――
シンは作業をしながらそう思った。
「でーきた!!」
作り出してから早2時間。
どれだけの人間が食べるのだという分量がテーブルいっぱいに広がった。
「何人が食べるんだ?」
シンは微笑みながら聞いたみた。
「あまったら皆さんに配ればいいのよ。」
チェギョンはなんとも簡単に答えを言ってのけた。
そうだなと思い、シンはチェギョンの頭を撫でた。
楽しい朝だった。
もう少しでピクニックが始まる。
つづく?
今日はホワイトデー当日。
シンとチェギョンは仲良くミニキッチンでサンドイッチを作っていた。
「シン君、卵溶いて~。」
チェギョンはそう言いながら、小さなキッチンで右往左往している。
その頃やっと起きだしたのか、レイとメイが仲良く起きてきた。
「パパ、ママ、何してるの?」
開口一番両親が狭い場所で何をしているのか興味津々のご様子。
リアはもちろんチェ尚宮に任せている。
「サンドイッチを作ってるの。レイもメイも手伝う?」
シンもチェギョンも宮の仕来りに拘るのではなく、子供たちには自由に何でも興味があるものは何でもさせてやろうという教育方針を持っていた。
こうやって料理を作るのもその一つだった。
どこにいてもどんなことになっても最低限は自分で出来るように。
「する~!」
「メイもする~!」
頭はとてもいいが、やはり素は子供。
「ん~、ちょっとここでは4人がするには狭すぎるから、そっちのテーブルでしようか?」
チェギョンはそう提案し、皆うんと頷いた。
チェギョンだけがキッチンに残り、シンと子供たちはテーブルへ移動した。
パンの耳はもう取ってあったので、きゅうりを切った、ハムをのせたり、自分の好きなように具を入れていった。
チェギョンはスクランブルエッグを作るとそれをテーブルまで持っていき、子供たちが作る様子をシンと共に楽しく微笑みながら見ていた。
そこへミン妃が到着した。
「あらあらかわいく作っているわね~。」
孫の様子をとても愛しく見つめた。
シンも母は笑っているほうがいいと常々思っていた。
それが今は当たり前にすぐ傍にある。
「おばあちゃま、これメイが作ったのー。」
メイはつかさず祖母を見て作ったサンドイッチを指差した。
「お上手に出来てるわねー。」
ミンはそう言ってメイの頭を撫でた。
「おばあちゃま、見てみて。パパと一緒に作ったのー。」
レイもすぐさま自慢をする。
「パパと作ったの?パパの手つきはお上手?」
ミンがシンは料理が出来ることは知っていた。
ボーイスカウトに入れたくらいだから、そのくらいは出来るだろうことはわかっていた。
でも、自分の目の前でその腕前を披露したことなど一度もなかった。
「うん。お上手。」
子供はとても素直だ。
ミンは今自分が息子、シンに出来なかったことを孫にさせてもらっているような感覚があった。
そしてそのことをシンもチェギョンも「やめろ」とは一切言わなかった。
シン自身、もし運命があの時逆転しなかったなら、こんな風に母はきっとしていたのだろうと思った。
運命が逆転したからチェギョンと結婚でき、これほどの幸せを得たのだが。
母のそんな様子を見ながらレイやメイを自分と置き換え、母にふれているような気がした。
「お母さんも作ったらどうですか?」
シンは母に勧めた。
「おばあちゃまも手伝って。いっぱい作るんだから~。」
メイはとても明るく祖母に声をかけた。
レイはひょこっと椅子から降りると、祖母の傍まで行き、手をつかみ、自分とメイの間に祖母を座らせた。
「パパとママはキッチンでもうちょっと卵作ってきて。
それともうちょっと野菜が欲しいから取ってきて。」
レイは父と母にほぼ命令という名の注文をした。
「ハイハイ」と二人は返事をし、キッチンへと戻っていった。
ちょうどその頃、赤ん坊のリアがお腹をすかせ、泣き始めた。
チェギョンはキッチンのことをシンに任せ、リアの元へ行った。
シンはキッチンで卵を溶き、スクランブルエッグを作る。
チェギョンはリアをキッチンのすぐ傍まで抱いてきて、椅子に座り、夫の様子を見ながらリアに乳をあげた。
子供たちは子供たちでミンにあれこれと教わりながら、楽しそうに作っている。
笑い声と包丁の音と料理を作っている音。
そんな楽しいほほえましい光景が今そこには広がっていた。
―――まるで奇跡――――
シンは作業をしながらそう思った。
「でーきた!!」
作り出してから早2時間。
どれだけの人間が食べるのだという分量がテーブルいっぱいに広がった。
「何人が食べるんだ?」
シンは微笑みながら聞いたみた。
「あまったら皆さんに配ればいいのよ。」
チェギョンはなんとも簡単に答えを言ってのけた。
そうだなと思い、シンはチェギョンの頭を撫でた。
楽しい朝だった。
もう少しでピクニックが始まる。
つづく?